日記アプリのおすすめ|2026年版・5つを本気で比較
日記アプリのおすすめ5本を2026年版で比較。Day One、Journey、OwnJournal、Apple Journal、Grid Diaryをプライバシーと無料プランで検証しました。
先に結論だけ
- 🏆 総合でいちばん: Day One ── 書き心地は今もこのカテゴリの基準
- 🌐 どの端末でも書きたいなら: Journey ── Linux専用クライアントがあるのはここだけ
- 🔒 プライバシー重視なら: OwnJournal ── オープンソース、日記は自分のクラウドに残る
- 🍎 無料がよければ: Apple Journal ── Apple製品なら全機能ずっと無料
- 📋 白紙が苦手な人に: Grid Diary ── マス目に答える形式の振り返り
どれがしっくり来るかは、プライバシー・対応プラットフォーム・価格のどこに重きを置くかで変わります。この記事はその判断材料をまとめたものです。
「どれにしようかな」と日記アプリの比較記事をいくつも開いては、結局決められずに閉じる──そんな経験はありませんか。
いちばん個人的な文章を預けるアプリなのに、暗号化が本当に効いているのか、無料プランで実際にどこまで書けるのか、運営会社が3年後に存在しているのか。肝心なところが、たいてい書かれていません。
この記事では、5つのアプリを一つずつ手元で触り、プライバシーの設計を読み込み、無料プランの中身を正直に確かめました。「弊社を信頼してください」だけでは足りない領域だからです。とくに気持ちが沈んでいるときに書きたい方は、不安やうつとの向き合い方に絞った記事も合わせてどうぞ。
くわしく見ていきましょう。
価格はすべて2026年3月時点の情報です。各アプリは料金や機能を最近変更している場合があるので、購入前に公式サイトでも確認してください。
5つのアプリを、ひとつずつ
Day One ── 書き心地でいちばん選ばれてきたアプリ
- 価格: 無料プランあり / 年額49.99ドル(年払いのみ、月払いはなし)
- 対応プラットフォーム: iOS、Android、macOS、Windows、Web
- エンドツーエンド暗号化: あり。全プランでデフォルト有効。Day Oneの料金ページでも、E2EEはBasic(無料)プランの機能として明記されています。
- オープンソース: いいえ、プロプライエタリです。
- 運営元: Automattic(2021年6月に買収。WordPress.comとTumblrを抱える会社)
- データ保存先: 会社側のサーバー(AWS)
書き心地は、このカテゴリーで頭ひとつ抜けています。2011年のリリース以来、ずっとそうです。すっきり整ったインターフェース、複数の日記帳、リッチテキスト、写真・動画・音声録音・手書きまで対応します。
「On This Day」は、過去の同じ日付に書いた日記をふっと差し出してくれる機能です。続けるほど価値が増していくタイプで、他のアプリに移った人が「あれだけは恋しい」と口をそろえる機能でもあります。
実際に紙の本として印刷できるのも、このリストではDay Oneだけ。2025年3月にWindowsアプリも追加され、長年の弱点だった「Mac中心すぎる問題」が解消されました。
ただ、Android版はiOS版に比べてできることが少なめです。Androidをメインで使う方は、ここだけ頭に入れておくとよいでしょう。
エンドツーエンド暗号化はデフォルトでオン。すべてのプランで使えます。仕組みはAES-GCM-256+RSAキーラッピングで、2017年にnVisiumの監査も受けています。詳しい設計の話は、日記アプリのプライバシーガイドで掘り下げました。
| ✅ 無料プランの内容 | ⚠️ ここは注意 |
|---|---|
| 日記帳は無制限 | 年額49.99ドル ── この比較で最も高め |
| デバイス1台で利用可能 | 月払いはなく、年払いのみ |
| 1件あたり写真1枚 | プロプライエタリ ── 信頼に依存するプライバシー |
| エンドツーエンド暗号化 | 2017年の監査以降、再監査の発表は未確認 |
| — | Android版はiOS版より機能が少なめ |
こんな方に: 書き心地と完成度を最優先したい方、Apple製品を中心に使っている方。万人向けの「とりあえずこれ」になりやすい一本です。
避けたほうがいい方: 課金せずに複数台で書きたい方。Androidがメインの方。オープンソースや独立検証可能なプライバシーを譲れない方。
Journey ── 端末を選ばず、お題に沿って書きたい人へ
- 価格: 無料プランあり / プラットフォームごとに約17.99ドル(Premium)、年額49.99ドル(Membership)、または199.99ドル(買い切り)
- 対応プラットフォーム: iOS、Android、macOS、Windows、Linux、Web ── 主要6プラットフォーム全部
- エンドツーエンド暗号化: Journey Cloud Sync経由でオプトインとして利用可能。有効化するとAI検索機能はオフになります。
- オープンソース: 一部のみ。セルフホスティング用の同期サーバーがCC-BY-NC-SAで公開されています。クライアントアプリはプロプライエタリ。
- 運営元: Two App Studio Pte. Ltd.(独立企業、シンガポール)
- データ保存先: デフォルトはGoogle DriveまたはJourney Cloud Sync。Journey自身のサーバー、もしくはセルフホスティングも選べます。
主要プラットフォームの全部にネイティブクライアントを用意しているのは、このリストでJourneyだけ。Linuxにも専用アプリがあります。
iPhoneと会社のWindowsノート、自宅のUbuntuマシン──そんな環境を行き来する人にとって、3つすべてに公式アプリが届くのはJourneyしかありません。
60本以上のガイド付きプログラム、書き出しのお題、過去の日記に質問できるAIアシスタント。白紙のページを前にぼんやりしてしまう人には、このリストでいちばん多くの手がかりをくれます。
料金体系はこの比較で最もややこしい部類です。Membershipの年額49.99ドルは全プラットフォーム込みで分かりやすい一方、Premiumライセンス(約17.99ドル)はプラットフォーム単位の購入になります。iPhoneとMacの両方で書くなら、Premiumを2つ買うか、Membershipにしておくか、どちらかです。買い切り199.99ドルの選択肢もあります。
実は、保存先の発想もユニークです。デフォルトではGoogle DriveまたはJourney Cloud Sync経由で同期され、Journeyのサーバーに日記そのものは残りません。日記が自分のクラウドアカウント側にあるという構造は、E2EEを設定していなくても、それだけでプライバシーの安心感がぐっと上がります。とはいえ全体像は見た目より少し複雑なので、本気で気になる方はそちらも読んでみてください。
| ✅ 無料プランの内容 | ⚠️ ここは注意 |
|---|---|
| 基本的なテキスト入力 | 無料ではデスクトップアプリは使えない |
| 写真は枚数制限あり | テキスト装飾・音声・動画なし |
| AIへの問い合わせは1日10回まで | プラットフォーム別ライセンスがわかりにくい |
| — | E2EEを有効にするとAI機能が無効化 |
| — | パスフレーズを失うと日記は復元不能 |
こんな方に: AndroidやWindowsをメインで使う方、書き出しのお題やガイド付きプログラムが欲しい方、複数の端末を行き来する方、Google Driveに保存したい方。
避けたほうがいい方: プライバシーを最優先したい方(デフォルトのGoogle Drive同期はE2EEではありません)。料金体系のシンプルさを求める方。装飾を排した静かな書き心地だけが欲しい方。
OwnJournal ── 日記を「自分の手元から離さない」アプリ
- 価格: 無料プランあり / 年額19.99ドル(Premium)
- 対応プラットフォーム: Web、Android/iOSアプリは開発中(近日公開予定とアナウンス)
- エンドツーエンド暗号化: あり(オプション)。BYOS(自分のストレージを持ち込む)モデルと併用可能。
- オープンソース: はい ── AGPL-3.0でフルスタック公開(フロントエンド、バックエンド、インフラまで)
- データ保存先: あなた自身のクラウドストレージ。Google Drive、Dropbox、Nextcloud、iCloudから選べます。OwnJournal側はあなたの日記を一切保管しません。
会社側があなたの日記を一切持たない──このリストでそう言い切れるのは、OwnJournalだけです。
日記を自社サーバーに保存して「安全に守ります」と約束するのではなく、書き込みはあなた自身のクラウドアカウント(Google Drive、Dropbox、Nextcloud、iCloudのどれか)に直接行われます。
OwnJournalは、あなたの日記の引き渡しを求められても応じようがありません。そもそも持っていないからです。インフラが侵害されたとしても、あなたの日記は漏れません。
この仕組みはBYOS(Bring Your Own Storage、自分のストレージを持ち込む)と呼ばれます。ぱっと見は地味な違いに見えるかもしれませんが、意味はかなり大きい。
もう一つの軸が、完全なオープンソースであること。フロントエンド、バックエンド、インフラまで含めたコード一式がAGPL-3.0で公開されており、誰でも中身を確認できます。
つまり、プライバシーや暗号化の主張を、技術がわかる人なら誰でも独立して監査できるということ。マーケティング文句を信じなくていい。コードを読めばいい。「検証されたプライバシー」が何を意味するのかは、プライバシー特集で踏み込んで説明しています。
ちなみに、AGPL-3.0にはもう一つポイントがあります。コードをフォークしてサービスとして提供する場合、修正部分も同じライセンスで公開する義務がある。商業フォークによってオープン性が失われない設計です。
WebアプリはどのブラウザでもそのままLinuxを含むあらゆるOSで動きます。さらに、Daylioのような専用アプリと張り合えるレベルの気分トラッキングとアクティビティ記録も搭載されています。
日記を書くたび、5段階の絵文字(「最高」から「最悪」まで)で気分を選べ、運動・人と会った・仕事・瞑想といったアクティビティもタグ付けできます。気分カレンダーのヒートマップで日々の起伏が一目で見え、統計ダッシュボードでは気分の分布、移動平均、曜日ごとの傾向、連続記録までチェックできます。ここまでが、ぜんぶ無料プラン側です。
有料のPlusプラン(年額19.99ドル)では、Trend Analysisが解放されます。数週間〜数か月分の日記をハイブリッドAIがまとめて読み、全体的な気分の傾向、3〜5個の具体的な行動ヒント、注目しておきたいテーマを、ひとつの振り返りとして示してくれる機能です。
ここで送られるのは集計されたメタデータだけ。書いた本文そのものは端末から外には出ません。Plusではさらに、日記単位のAI分析(感情・トピック・センチメントの抽出)と、Activity-Mood Correlations──どのアクティビティが気分の良し悪しと統計的に結びついているかを示す機能──も利用できます。
RosebudやMindseraといったAIファースト系アプリとの違いに踏み込みたい方は、AI日記アプリのまとめ記事をどうぞ。
| ✅ 無料プランの内容 | ⚠️ ここは注意 |
|---|---|
| 日記は無制限 | Day OneやJourneyに比べると若いアプリ |
| 自分のクラウドに暗号化保存 | iOSアプリはまだ開発中 |
| デバイス間でアクセス可能 | 位置情報タグや製本サービスはなし |
| 絵文字での気分トラッキング+アクティビティタグ | クラウド連携の初期設定に5分ほどかかる |
| 気分カレンダー+統計ダッシュボード | — |
こんな方に: 「約束されたプライバシー」より「検証できるプライバシー」を選びたい方、データの所有権を手放さずに気分トラッキングを使いたい方、何より日記の持ち運びやすさ(可搬性)を譲れない方。年額19.99ドルで、この比較の中ではいちばん財布にやさしい有料プランでもあります。Plusに上げると、Trend Analysis、日記単位のAI分析、Activity-Mood Correlationsまで一気に開きます。
避けたほうがいい方: 今すぐiOSアプリが必要な方。長年磨かれてきた、巨大なユーザーコミュニティのある定番アプリを求める方。
Apple Journal ── iPhoneユーザーが「無料で十分」を求めるなら
- 価格: 完全無料。アプリ内課金もサブスクもなし。
- 対応プラットフォーム: iPhone、iPad、Mac(2025〜2026年にiPad/Macへ拡大)。Android、Windows、Web対応はなし。
- エンドツーエンド暗号化: あり。全ユーザーで常時、デフォルト有効。設定は不要です。
- オープンソース: いいえ。Appleのプロプライエタリソフトウェア。
- 運営元: Apple Inc.
- データ保存先: iCloud。日記データには常時E2EE有効(Appleのセキュリティドキュメントでは、ヘルスデータやKeychainと同じ階層に分類)
ユーザー側が何もしなくていいE2EE。このリストでそれを成立させているのはApple Journalだけです。
オプトインでもなく、有料機能でもなく、Advanced Data Protectionに頼るわけでもなく。最初から、全員に、永久に、無料で有効。
AppleのiCloudセキュリティドキュメントでは、Journalのデータはヘルスデータやパスワードと同じ暗号化カテゴリに置かれています ── 鍵は信頼済みデバイス上にしか存在しない、という扱いです。
アプリ自体も、2023年12月にiOS 17.2と一緒に出てきた頃からはずいぶん進化しました。とくに2025〜2026年のiPadとMacへの拡大は大きな節目です。
複数の日記帳、その日の写真・運動・音楽・位置情報をもとにしたインテリジェントな提案、Apple Healthと連携したState of Mindの気分トラッキング、文字起こし付きの音声録音、手描き、地図表示、マインドフルミニッツのログ──ここまでがすべて入っています。
「そもそも紙とアプリ、自分はどっちが向いているのか」が気になる方は、紙とアプリの比較記事で違いをじっくり比べました。
| ✅ 無料プランの内容 | ⚠️ ここは注意 |
|---|---|
| 全機能、永久に無料 | Apple限定 ── Android/Windows/Web非対応 |
| 常時E2EE | エクスポートは限定的 |
| Appleエコシステムの全デバイスで同期 | インテリジェンス機能は活動データへのアクセスが必要 |
| State of Mindの気分トラッキング | タグや高度な整理機能はなし |
| 写真・音楽・運動からの提案 | 「On This Day」のような振り返り機能はなし |
こんな方に: 設定なしで、本当にプライベートで、本当に無料の日記アプリが欲しいiPhoneユーザー。Apple中心の生活が続く前提なら、これで十分なケースが多いです。
避けたほうがいい方: AndroidやWindowsを併用する方。タグや高度な整理、On This Day的な振り返りが欲しい方。将来的にApple以外への乗り換えを視野に入れている方。
Grid Diary ── 白紙の前で固まってしまう人に
- 価格: 無料プランあり / 月額4.99ドル / 年額29.99ドル
- 対応プラットフォーム: iOS、macOS、Android、Web。Windows、Linux非対応。
- エンドツーエンド暗号化: あり(テキストと写真)。タグとカスタムの書き出しのお題は暗号化対象外。
- オープンソース: いいえ。プロプライエタリ。
- 運営元: Sumi Interactive(独立企業、自己資金、中国・厦門。2013年設立)
- データ保存先: スタンドアロンモードでは端末上。Grid Diary Sync(プレミアム)では暗号化されたサーバー上。
Grid Diaryは、白紙のページをマス目に置き換えたアプリです。それぞれのマスにあらかじめ書き出しのお題が入っていて、画面を前にぼんやりする時間がほぼなくなります。
「今日感謝していることは?」「今日できたことは?」「もう少し良くできた点は?」── そんな質問に、ぽつぽつ答えていく形で日記が完成します。
Day One、Journey、OwnJournalが「キャンバス」を渡してくれるのに対し、Grid Diaryが渡してくれるのは「枠組み」です。続けたいのに自由記述が苦手、という方にとって、この差が「毎日書ける」と「一週間で挫折する」を分けることもあります。
グリッドのレイアウトはカスタマイズでき、自分専用の書き出しのお題を作ることも、毎日の予定と組み合わせて使うこともできます。
何を書けばいいか迷ったら、書き出しのお題ガイドに研究ベースの質問をまとめてあります。これから始めるなら、5分日記のやり方とGrid Diaryの相性はかなり良いです。
ちなみに、テキストと写真にはE2EEがかかりますが、タグとカスタムの書き出しのお題は対象外です。スタンドアロンモード(同期なし)ならデータは端末から外に出ません。Sumi Interactiveは2013年から、広告主を抱えず、サブスクリプションだけでやっている3人体制のチームです。
| ✅ 無料プランの内容 | ⚠️ ここは注意 |
|---|---|
| 基本のグリッド形式の日記 | 無料プランでは同期は使えない |
| 既製の書き出しのお題が一部 | 無料プランではパスコードロックなし |
| 基本的なカスタマイズ | 無料プランではPDFエクスポート不可 |
| — | タグとカスタムの書き出しのお題はE2EE対象外 |
| — | Windows/Linuxアプリなし |
こんな方に: 白紙を前にすると手が止まる方、構造化された書き出しのお題が好きな方、日記と毎日の計画をひとつのアプリで回したい方、過去に日記アプリで挫折してしまった方。
避けたほうがいい方: 自由な長文をのびのび書きたい方。WindowsやLinuxで使いたい方。無料プランから同期まで欲しい方。
先に読んでおくと得な記事
そもそも「デジタルでいいのか」「日記って効くのか」が気になっている方には、まずこの2本がおすすめです。5分で読めます。
何を見て選んだのか
正直に、何も遠慮せずに書くこと──これが効果のいちばんの源泉だ、というのが表現的筆記(expressive writing)研究の繰り返し示してきたところです(メンタルヘルス記事で詳しく扱っています)。
PennebakerとSmythによる基礎研究でも、抑え込まずに書き出すことが治療的効果のカギだとされています。「もしかしたら誰かに読まれるかも」と頭の隅で思った瞬間、その仕組みは静かに止まります。
つまり、日記アプリ選びは機能比較だけで完結しません。今回は、次の5つの軸で見ました。
プライバシーの設計 ── 暗号化キーは誰が持つのか。会社や社員はあなたの日記を読めるのか。それは検証できるのか。
無料プランの実態 ── 課金前にどこまで使えるのか。多くのアプリは、無料プランをわざわざ「使い物にならない」レベルに絞っています。
オープンソース対応 ── コードを独立して監査できるか。最も個人的な文章を預ける相手として、ここは「約束されたプライバシー」と「検証されたプライバシー」を分ける一線です。
対応プラットフォーム ── 手元のデバイスとOSで使えるか。
書き心地と機能 ── 余計な摩擦なく書き始められるか。
無料プラン、本当の中身
無料プランの差は、想像よりずっと大きいです。
| アプリ | 日記数 | デバイス | 同期 | E2EE | エディタ | 添付 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Day One | 無制限(テキスト) | 1台 | なし | あり | フル | 写真1枚/件 |
| Journey | 無制限 | 1台(モバイル) | 制限あり | なし | プレーンテキストのみ | 写真(制限あり) |
| OwnJournal | 無制限 | 無制限 | あり(BYOS) | あり(任意) | フル | 気分+アクティビティ |
| Apple Journal | 無制限 | Apple全デバイス | あり(iCloud) | あり(常時) | フル | 無制限 |
| Grid Diary | 無制限 | 1台 | なし(無料プラン) | なし(無料プラン) | グリッド形式 | 写真 |
無料の段階で「ちゃんと使える」と言えるのは、OwnJournalとApple Journalの2本。Grid Diaryは無料でも書き出しのお題は使えますが、同期は有料に限定されます。
オープンソース対応の実態
| アプリ | オープンソース | 公開範囲 |
|---|---|---|
| Day One | いいえ | なし |
| Journey | 一部 | セルフホスティング用サーバーコードのみ(CC-BY-NC-SA) |
| OwnJournal | はい(AGPL-3.0) | フルスタック:フロントエンド、バックエンド、インフラ |
| Apple Journal | いいえ | なし |
| Grid Diary | いいえ | なし |
ソースコード一式をコピーレフトで公開しているのはOwnJournalだけです。プライバシーや暗号化の主張を、セキュリティ研究者がそのまま検証できます。他のアプリでは、会社のことば、監査結果、評判のいずれかを信じる前提が残ります。
有料プラン比較
| アプリ | 年額 | E2EE | プラットフォーム | オープンソース | データ保管者 |
|---|---|---|---|---|---|
| Day One | 49.99ドル | デフォルト(全プラン) | 5(Linux非対応) | いいえ | Automattic |
| Journey | 49.99ドル(Membership) | オプトイン | 6(すべて) | 一部 | あなたのDrive/会社サーバー |
| OwnJournal | 19.99ドル | あり(任意) | Web+Android(iOS近日) | はい(AGPL-3.0) | あなた(BYOS) |
| Apple Journal | 無料 | 常時 | 3(Apple限定) | いいえ | Apple(E2EE) |
| Grid Diary | 29.99ドル | あり(一部) | 4(Win/Linux非対応) | いいえ | Sumi Interactive |
どれを選べばいいか
書き心地で選ぶなら: Day One。メディアを多用した日記、デザインの完成度、製本やOn This Dayの振り返りまで、ここに並ぶ機能では他を引き離しています。ただ、コードは非公開で、Automatticという大企業のインフラに身をあずける構図になります。
Android、Windows、Linuxが混ざるなら: Journey。主要6プラットフォームすべてに専用クライアントがあり、ネイティブアプリの広さでは頭ひとつ抜けています。OwnJournalのWebアプリも環境を選ばないので、ガイドより静かさを優先したい方には有力な代わりの一手です。
プライバシーとデータの所有権を譲れないなら: OwnJournal。BYOSモデルなので、暗号化された形ですら、企業側があなたの日記を抱えることはありません。これと完全公開のオープンソースを組み合わせると、この比較で最も検証可能なプライバシー主張になります。不安やうつと向き合いながら書く場面では、これがいちばん勧めやすい組み合わせです。年額19.99ドルで、有料プランの中ではいちばん負担も軽め。
Apple中心で、無料がよければ: Apple Journal。常時E2EE、設定なし、提案機能、気分トラッキング、コストゼロ。Androidに移る予定がないなら、これで足りる場面が多いです。
白紙の前で固まるなら: Grid Diary。カスタマイズできるマス目に質問が並ぶ形式が、毎日の振り返りに一定のリズムをくれます。始めの一歩には、研究ベースの書き出しのお題と組み合わせるのがおすすめです。
そもそもデジタルでいいか迷っているなら: まず紙とアプリの比較記事を読んでみてください。人によっては、いまも紙のほうがしっくり来ます ── とくに、画面を見ると振り返りより反芻(ぐるぐる思考)が強まってしまうタイプの方には。
プライバシーは「あとでいい」では済まない
日記アプリを決めることは、機能のチェックリストだけでは終わりません。日記アプリのプライバシーガイドでも書いたとおり、表現的筆記(expressive writing)の研究は一貫して、「正直に、遠慮なく書くほどメンタルへの効果が大きい」と示しています。そして正直に書くには、「誰にも読まれない」と心の底から信じられる場所が必要です。
守り方には濃淡があります。「社員も読めません、信じてください」(E2EE有効のDay One)から、「コードは公開しています、ご自身で確認してください。そもそも本文は弊社のサーバーには来ません」(OwnJournal)まで。きちんとしたE2EEが入っていれば、ほとんどの方は十分に守られると考えていいでしょう。
もう一段先まで詰めたい方には、OwnJournalが「信頼」ではなく「検証」を差し出してくれます。
ここまで読んだ方は、同じことを検索している大半の人より、日記アプリのプライバシーについて確実に詳しくなっています。
次にやることはひとつだけ。さきほどの「どれを選べばいいか」で自分の状況に近かったアプリを今日インストールし、今夜、最初の一件を書いてみてください。
判断は、7日たってからで大丈夫です。本当に合うアプリは、あなたが正直に書き続けられたアプリ。それは一日では見えてきません。
よくある質問
無料でいちばん使いやすい日記アプリはどれですか?
Apple Journalは全機能とE2EEが無料ですが、Apple製品でしか使えません。OwnJournalは無制限の日記を自分のクラウドに残せる無料プランがあり、WebアプリなのでLinuxを含めどの環境でも書けます。
オープンソースの日記アプリはあるのでしょうか?
完全にオープンソースなのはOwnJournal(AGPL-3.0、フルスタック)だけです。Journeyはセルフホスティング用のサーバーコードのみCreative Commonsで公開しています。Day One、Apple Journal、Grid Diaryはすべてプロプライエタリです。
プライバシーがいちばん強い日記アプリは?
検証可能な構造で見れば、OwnJournalのBYOSモデルが頭ひとつ抜けています。日記はあなた自身のクラウドに置かれ、運営会社は何も持たず、コードはオープンソースで誰でも監査できます。主流アプリならDay OneとApple JournalもE2EEを備えていますが、どちらもプロプライエタリなので、最後は会社を信じる前提が残ります。
Day Oneは年額49.99ドルを払う価値がありますか?
写真や動画を含むリッチな書き込み、On This Dayの振り返り、製本、Apple製品との深い連携──このあたりに惹かれるなら、払う価値があります。書くこととプライバシーが最優先なら、OwnJournalの年額19.99ドルで近い体験が手に入り、無料プランの縛りも軽めです。
書いた日記はエクスポートできますか?
ほとんどのアプリで可能です。Day OneはJSON・PDF・プレーンテキスト、Journeyは複数形式、Grid DiaryはPDF。OwnJournalは自分のクラウドにファイルが残るので、いつでも直接取り出せます。Apple Journalのエクスポートは限定的です。何年分も預ける前に、エクスポートを一度試しておくと安心です。
運営会社がなくなったら日記はどうなりますか?
ここは事前に考えておく価値があります。OwnJournalの日記はあなた自身のGoogle Drive、Dropbox、Nextcloudに残るので、アプリ側に何が起きても読み返せます。Day OneとJourneyもエクスポートは用意されていますが、書き出すまではデータは各社のサーバー上です。Grid Diaryはスタンドアロンモードなら端末に残り、Apple JournalはiCloudに保存されます。Appleがなくなる心配はあまり要らないでしょうが、エクスポート機能は限定的です。