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寝る前に書くと眠りやすい?小さな睡眠研究から言えること

就寝前5分の予定リストは、一つの小規模な睡眠実験で完了タスクリストを上回りました。その結果が示す範囲と、不眠について証明していないことを整理します。

寝る前に書くと眠りやすい?小さな睡眠研究から言えること

寝る直前まで、明日の用事が頭の中で順番待ちをしている。そんな夜に「全部書き出せば眠れる」という助言は、いかにももっともらしく聞こえます。

実際、よく引用される睡眠研究があります。ただし、その研究が比べたのは「日記を書くか、書かないか」ではありません。対象も一晩だけ。見出しの印象より、ずっと狭い実験です。

約9分という数字の出どころ

Scullinらの2018年の研究では、18〜30歳の健康な成人57人が睡眠実験室で一晩を過ごしました。就寝前の5分間に、参加者は次のどちらかを書きます。

  • これから数日で行う予定
  • 最近終えたこと

将来の予定を書いた群は、完了したことを書いた群より、平均で約9分早く眠りにつきました。睡眠はポリソムノグラフィーで測定されています。

ここまでは興味深い結果です。しかし、次のことまでは分かりません。

  • 何も書かない場合より早く眠れたか
  • 不眠症の人にも同じ結果になるか
  • 普通の日記や感情の日記にも当てはまるか
  • 自宅で何週間も続けたときに効果が保たれるか
  • 「認知的オフローディング」が差の原因だったか

書かない群がなかったため、「予定リストが睡眠を改善した」と一般化するより、この条件では完了リストより早かったと表現するのが正確です。

「頭から外へ出したから」は仮説

研究では、予定を具体的に多く書いた人ほど早く眠ったという関連も報告されました。ここから、未完了の予定を紙に預けることで頭の負担が下がった、と説明されることがあります。

もっとも、仕組みを直接測ったわけではありません。具体的に書けた人には、もともとの計画習慣など別の違いがあった可能性もあります。便利な説明ではありますが、確定した原因として扱わないほうがよいでしょう。

感謝研究を足しても、「次に良い形式」は決まらない

感謝と睡眠の関連を扱う研究はありますが、感謝の性格傾向を調べたもの、別の期間や尺度を使ったものなど、設計が異なります。就寝前の感謝日記と将来タスクリストを直接比べたわけではありません。

したがって、「予定リストか、感謝を三つ書けば眠れる」と二つの処方にまとめることはできません。感謝を書くのが心地よいなら試せますが、睡眠効果を約束する根拠にはしないことです。

感情を書いた研究の無効結果は、害の証拠ではない

不眠のある成人を対象に、表現的筆記で明確な睡眠改善が見られなかった研究もあります。効果が確認できなかったことと、書くと悪化することは別です。

一方で、実際に書いたあと目が冴える人はいます。その反応は無視しなくてよい。時間を夕方へ移す、題材を事実や明日の一歩に変える、短くする、中止する、と調整できます。

5分は「最適な用量」ではない

直接の研究が5分を使ったのは、その実験の手順だからです。5分と10分、15分を比べたわけではありません。就寝直前と30分前、1時間前の比較もしていません。

まずは研究と同じ形を小さく試すなら、次の程度で十分です。

  1. 今後数日の予定を、箇条書きで数分書く
  2. 優先順位を完璧に決めようとしない
  3. 眠りにつくまでの体感と、翌朝の負担を簡単に記録する
  4. 一週間ほどで、続ける価値があるか判断する

これは治療ではなく、自分の反応を見る試行です。

紙かスマホか

睡眠のための日記で、紙とスマホを直接比べた証拠はありません。通知や別のアプリに引っぱられるなら紙が簡単です。手書きが難しい、検索や読み上げが必要、保存を守りたいならデジタルが合うこともあります。

スマホを使うなら、画面を暗くし、通知を止め、書く画面だけを開く。この工夫は研究で優勝した方法ではなく、余計な刺激を減らす実務上の選択です。

日記より先に、睡眠の支援が必要なとき

不眠が続く、日中の生活に大きく影響する、強い不安や気分の落ち込みがある場合、日記だけで様子を見続けないでください。慢性不眠には認知行動療法など、根拠のある評価と治療があります。

日記は補助的な道具にはなっても、診断や治療の代わりにはなりません。

よくある質問

寝る前に日記を書くと、本当に眠りやすくなりますか?

一つの小規模研究では、将来タスクリスト群が完了タスクリスト群より平均約9分早く入眠しました。ただし、書かない群や不眠症の参加者は含まれていません。

寝る前には何を書けばいいですか?

直接的な結果があるのは、短い将来タスクリストです。根拠は一研究に限られるため、治療ではなく個人の試行として扱ってください。

日記は朝と夜、どちらに書くのがいいですか?

一般的な優劣は分かっていません。目的と、書いた後の自分の反応で決めます。

夜に日記を書くと、かえって不眠が悪化することはありますか?

目が冴えたり苦痛が増したりする人はいますが、特定の形式の一般的な害は証明されていません。繰り返すなら時間や題材を変えるか中止しましょう。

寝る前の日記は、紙とスマホのどちらがいいですか?

睡眠への優劣を示す直接比較はありません。通知、アクセシビリティ、保存、実際の使い方を見て選びます。

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